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第178回
原価管理のポイント
2018/9/1


   原価管理という言葉は、いろいろな意味で使われています。標準原価に実際原価を近づけること
 だといい、また、標準原価と実際原価とを比較分析し、その差異によって、原因を探り改善することだ、
 ともいわれています。さらに、原価によって経営活動を指導調整することだ、というように、
 概念的にいわれることもあります。そこで、一般化された原価管理とは、
 ・原価計画の樹立
 ・それに基づく統制
 という二つの面があります。

   第一の原価計画の樹立は、標準原価の設定を意味します。科学的な作業研究によって、直接材料費、
 直接労務費、間接費を予定した場合、これを標準原価といいます。
 標準原価を設定する場合、大切なことは、条件を一定にしておくことです。たとえば、次のようなことです。
 ・同じ環境のもとで
 ・同じ機械、同じ工具を使って
 ・同じ品質の材料を使って
 ・同じロット数で生産して、など

   第二の統制は、実際原価を標準原価に近づけることを意味します。標準原価と実際原価の差額は、
 原価差額として把握されるのが普通です。
 そして、差異を分析し、合理化を阻む原因を探り、それを取除こうとするのが、原価統制なのです。
 <業務のポイント>
 @ 従業員一人一人が原価意識に徹すること
 A 経費節減一辺倒から、インダストリアル・エンジニアリング(生産工学)、
   バリュー・エンジニアリング(価値工学)などの考え方を取り入れること               
以上

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