原価管理という言葉は、いろいろな意味で使われています。標準原価に実際原価を近づけること
だといい、また、標準原価と実際原価とを比較分析し、その差異によって、原因を探り改善することだ、
ともいわれています。さらに、原価によって経営活動を指導調整することだ、というように、
概念的にいわれることもあります。そこで、一般化された原価管理とは、
・原価計画の樹立
・それに基づく統制
という二つの面があります。
第一の原価計画の樹立は、標準原価の設定を意味します。科学的な作業研究によって、直接材料費、
直接労務費、間接費を予定した場合、これを標準原価といいます。
標準原価を設定する場合、大切なことは、条件を一定にしておくことです。たとえば、次のようなことです。
・同じ環境のもとで
・同じ機械、同じ工具を使って
・同じ品質の材料を使って
・同じロット数で生産して、など
第二の統制は、実際原価を標準原価に近づけることを意味します。標準原価と実際原価の差額は、
原価差額として把握されるのが普通です。
そして、差異を分析し、合理化を阻む原因を探り、それを取除こうとするのが、原価統制なのです。
<業務のポイント>
@ 従業員一人一人が原価意識に徹すること
A 経費節減一辺倒から、インダストリアル・エンジニアリング(生産工学)、
バリュー・エンジニアリング(価値工学)などの考え方を取り入れること 以上
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