覚書も正式契約も効力は一緒覚書の効力は正式な契約の効力と何ら変わりはない。
「覚書」、「念書」あるいは、「仮契約」という表題にしても、「契約書」、
「合意書」などと同じく契約の証拠としての価値があることに変わりはなく、
そこに約束されている通りの約束をした契約の効力が弱くなるといったことも一切ない。
したがって、例えば、本契約については一定の書式として変更が実務的に
難しいという場合に、覚書を使って実質的に変更を図る手法が用いられることがある。
また、本契約締結後に、一部について変更するとか、新たな合意を追加したい
という場合にも利用される。ただし、契約の効力を一定の条件にかからせるとか、
何らかの形で効力を制限する内容を、「合意の内容」として文書に盛り込めば、
それなりに効力の制限ができることはある。とはいえ、それは文書の表題に
よるものではなく、あくまでもそうした内容の合意であることによるものにすぎない。
なお、本契約において表向きの契約とし、覚書が違法または公序良俗に反する
内容となっている場合に、覚書の効力が認められないのは当然のことである。
以上
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