No.  テーマ  掲載日
第161回
サービス業の経営革新事例(2)
2017/4/1


 3.既存技術又は役務との相違

 (1) ハーフバイキング方式
  〜新たな食の提供方式〜
 ・顧客は、お手前料理(テーブルに付ける料理)以外それぞれの嗜好で選択できると同時に、
  宴会料理の弊害になっている残飯を少なくできエコシステムにも取り組める一石二鳥の方式である。
  なお、当館ではハーフバイキングの特徴ある料理として、本県でしか食べられない鱒の高級魚や
  植物の葉を使用した健康的なうどんなどを提供する。
 ・従業員は、この方式の導入により、畳の宴会場の場合における中腰の負荷から開放されるのを始め、
  サービス要員が女性に限定されることや和服着用などの制約がなくなり、新規採用の対象者が拡大し、
  高齢者の採用が容易になる。
 ・経営として、宴会場の場合には顧客20人に1人のサービス要員で運営するが、
  このハーフバイキング方式では約1.5倍の30人に1人のサービス要員を計画する。
  当館では調理師やサービス要員の人件費と材料費の合計を提供原価と云うが、
  この方式の導入で下がった分のコストを食材費に振り向けることにより顧客満足の向上を図り、
  個人客の獲得に結びつける。

 (2)客室のリノベーション
  〜健康志向のサービスを提供する新しい旅館のポジショニングづくり〜
 ・ユニバーサル対応をすることにより、今まで旅行に出ると様々な心理的、物理的負担が想定され、
  家族を含め外出することが躊躇された高齢者や障害者などに気楽に安心して来てもらえる。
  その結果、客層の拡大が期待できる。
 ・同様に個人客がインターネットなどを通じて得ている事前の期待値、例えば分かりやすさ、
  安心・安全に的確に応えることができる。
 ・リノベーションの結果、人手対応が設備対応に置き換わる部分が生まれ、
  無用な干渉が不要になり顧客満足度が高まる。                   
  以上

←Back                    Next→