差別化の意味差別化とは、企業が「自社の商品と競合他社の商品との違い」を購入者である
お客さまに認識してもらうことを言う。ただし、お客さまにとって価値がないところで差別化
しても意味がないのは、当然である。言い換えれば、「お客様に、より良い価値を提供する」
である。それでは、価値とは一体何か。
@「価値」とは、お客さまにとっての価値であり、売り手にとっての価値ではないことを認識
すること。売り手が、如何に大変な思いをして作ったこだわりの商品でも、それがお客さまに
とって何の意味もないなら、「価値がある」とは言えない。あくまでも、「価値があるか
どうかを決めるのは、お客さまである」と認識する。
Aお客さまが、何を基準に価値を決めているかといえば、ズバリ「自分の欲求・欲望」である。
人間の欲求・欲望は、次の3種類がある。
・生存欲求:生理的なニーズ、基準は身体的快楽(生き延びたい、ラクをしたい)
・社会欲求:他人との関係ニーズ、他人の評価(みんなに認められたい、名誉が欲しい)
・自己欲求:自分自身で完結するニーズ、基準は自己満足(自分のしたいことをしたい)
これら3種類の欲求・欲望を満たしてくれる充足感を求めているのだ。だから、差別化とは、
「この3種類の欲求・欲望をよりよく、または違った形で満たすこと」だと言うこともできる。
人によって欲求・欲望が違うので、ターゲッティングをする必要があるのだ。コンビニや
KIOSKの店頭には、たくさんの種類のガムが並べてある。まさに、欲求・欲望に合わせた
ターゲッティングになっている。例えば、
・ブラックブラック:眠気すっきりガム。ドライブのときに事故にあわないように噛む。
これは、生き延びたい、という欲求。
・クロレッツ:息さわやか、他人に迷惑をかけない、という社会的な欲求。
・フルーツガム:これは、味を楽しみたい、という自己欲求。
という差別化が存在する。
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