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第39回
大ボラは大仕事の前ぶれ
2007/2/1


  ホラという言葉にはどこかユーモアがある。ダボラも自慢話になると聞く人に嫌な感じを与えるが、
 空相談や豪傑な話ははんとなく楽しくなるものだ。
  ありもしない大風呂敷を広げて人を煙に巻くのは感心しないが、自分はこうこうしたい、
 ということなら、大いに大風呂敷を広げるのがよい。男子すべからく気宇壮大だるべし、である。

  理想を世間に公言するには、3つの効用がある。
  第1に、公言するかぎり、はっきりした目標を掲げなければならない。つまり、目標が自分にも
 明確にイメージされるわけだ。目標意識を強烈に心に焼きつければ、そこから、なんとしても
 それを達成しよういう意欲が沸いてくる。

  第2に、もし、それを達成しなければ、恥をかく。「なんだ、あいつはダメな奴だ」と笑われる。
 誰でも、笑われるのは嫌だ。つまり、恥をかかないために、自分を大事にする気持ちも湧いてくる。
 自尊心と自信は表裏の関係にある。自尊心を大事にして、自分を励まし、努力することによって、
 自信も湧いてくる。

  第3に、この過程を通じて、意思が強固になる。口に出して言った以上は、やり通そうとする。
 つまり、意志力、実行力の養成になる。だから、意思の弱い人は、なるだけ、目標を公言するとよい。

  最近、目標管理の一環として自己申告制などがとられるが、これもこの「公言」の1つの効用を
 発揮させる手段といってよい。

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