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第83回
数字を扱う(3)<平均の意味>
2010/10/1


4.平均の意味

  「平均」というと、何でも「真ん中」と考えるのは早計だ。一口に「平均」といっても、
 ごく一般的な「算術平均」から「幾何平均」「調和平均」「平方平均」など色々ある。
 それぞれ異なる意味を持っており、目的に合わせて使われる。

  一般的に「平均」というと、算術(相加)平均を意味する。それぞれの数値を合計し、
 それを構成する個数で割ったものである。たとえば、10 人の試験の点数の合計が650 点、
 10 人で割って平均65 点というのが算術平均。ここで注意したいのは、あなたが
 65 点だったからといって安心しないことだ。8人が70 点、あなたが65 点、1人が
 25 点でも平均は65点であり、この時あなたは下から2番目にすぎないのである。

  チンパンジーの平均身長は120cm といえば、誰でも同じように思い浮かべることができる。
 多分、中位数も最頻数も同じであろう。しかし、所得の分布のように片寄りのある場合には、
 一部の高額所得者が平均をハネ上げることがあり、中位数と一致しないのである。

                                               以上

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